宮沢賢治と銀河鉄道の夜と鈍行列車
世界一周なんて勇気あるよねって言われるけど、わたしはたいして勇気があるわけじゃない。たのしみだよっていろんなところで言ってるけど、不安もものすごくある。
行く!って言葉にしちゃったら引き返せない気がして、ずっと言えなかったんだよね。言ったらすごくたのしみになったし、応援してくれるひともできて、ちゃんとやりたいことを発信するってすごいなっておもった。
まだ、自分が世界一周なんて行けないって思ってたとき、行きたいけど行けないって思ってたとき、何が不安なのかな?って考えて。
ビビりだし、英語も話せないし、ゴキブリも怖いし、ゴキブリ以外の虫も怖いし、ぼーっとしてるからスリとかにも狙われそうだし、お金だって持ってないし、宿とか飛行機とったり、とにかくあとは漠然と不安だった。
ひとりで国内なら何度も旅行してたけど、バックパッカーみたいなことはしたことないし、どうなるのか全くわからなくて。わからないことって怖いんだよね。
でもそんな理由であきらめるの嫌だった。わからないことは怖いけど、知らないことを知ったときはめちゃくちゃ気持ちいいしたのしい。だから、とりあえずバックパッカーっぽいことしてみようとおもって。行ける範囲のところに行ってみよう!と東北縦断したのが2年前。
青春18切符によく似てる北海道東北パスっていうのがあって、それを使って10日間、札幌から東京までを鈍行列車とバスとレンタサイクルと徒歩で旅をした。
宿は予約してたとこもあるけど、半分は当日予約。
出発前はそれでも不安で、
この切符で本当に乗りたい路線乗れるのかな?とか、ちゃんと毎日宿みつかるかな?とか。
今思うと信じられないけど、漫画喫茶で寝るって発想が全くなかった。
札幌から函館までは電車で行ったことあるけど、鈍行だからすごく時間もかかって。その間は宅建の試験前だったから、ずっとテキスト読んでたなあ。わたし宅建持ってるんだよ。アホだけど、それはちょっと自慢!
函館から東北に向かうときは、ずっとゴイステの銀河鉄道の夜聴いてた。乗ってるのはシベリア鉄道じゃないけど。東北入ってからもずっとずっと聴いてて、ドキドキしてたなあ。
というのも、どうしても行きたかった場所が、花巻だったから。花巻は宮沢賢治の生まれた土地で、童話村とか記念館とか、物語の舞台になってる場所もある。山猫軒もあるんだよ!宮沢賢治は農学校の先生をしてて、生きてるうちは有名じゃなかった。早くに亡くなっちゃって。
小学生のときに読んだオツベルと象がきっかけで、図書室にあった宮沢賢治の本は全部読んだ。銀河鉄道の夜を何度も何度も読んで。今でもすきな物語。宮沢賢治がすきで、人生の最期は花巻に住みたいなっておもってた。今はわかんないけどね、もっとおもしろい場所あるかもしれないし!ゴイステの銀河鉄道の夜は、峯田さんが宮沢賢治に捧げた曲。
全力で遊んできたよね。
童話の世界に入れたみたいで、ずっといた!
あとね、岩手の釜石線って路線は駅名標が日本で1番可愛いとおもう!わたしは乗り鉄でも撮り鉄でもなく、駅名標好きなんです。
めっちゃ可愛くないですか。遠野は、柳田國男の遠野物語の舞台。遠野の伝承とか逸話とか…いろんな妖怪が出てくる。遠野の河童は緑のやつじゃなくて、ガリガリで赤っぽいんだって。
こんなん。こわ!
電車の本数も少なくて大変だったし、毎日めちゃくちゃ歩いた。でも、なんかちょっとだけ不安な気持ちがなくなって、毎日たのしい!って気持ちになってて。最初はテキストばっかり眺めてた電車の旅だったけど、なんかぼーっと窓の外眺めて。ゆったり時間が流れてていいなあ、行きたいとこどこでも行けるんだなあっておもったよ。
有名な眼鏡橋。銀河鉄道の夜のモチーフになってる。ここでただただ橋を眺めながら、日が暮れるの待ってた。結局帰る電車なくなっちゃうから真っ暗になるまでいれなかったんだけど、駅に向かう途中でどんどんまわりが真っ赤になって、駅でみた夕焼けはめちゃくちゃキレイだったな。
いまのところ、1番キレイで心にのこってる夕焼け。
世界一周と比べたらちっちゃいことかもだけど、小さな一歩ずつが積み重なっていまのわたしになってるから、ほんとに行ってよかった。
なんて、旅に出たことをめちゃくちゃ後悔する出来事がこの2日後にありました。もう二度と家から出たくないとすらおもったあの出来事は、また次回、、、
久々スマホからの更新!
うまく反映されてますように!